海が見える100階で3時間。釜山エックスザスカイで時間を忘れた午後の話

海雲台の通りを歩いていると、ビルの隙間から空に突き刺さるような細長いタワーが見えてきます。海雲台LCTランドマークタワー、その98階から100階にあるのが釜山エックスザスカイです。午後4時に入って、出てきたのは夜7時過ぎ。滞在予定は1時間だったのに、窓の向こうの景色が変わり続けるのが気になって、結局3時間近くそこにいました。

釜山エックスザスカイは、釜山広域市海雲台区タルマジ通り30番地に位置する展望施設です。海雲台LCTランドマークタワーは韓国で2番目に高い建物(411.6m)で、海雲台ビーチの東端、地下鉄の駅から徒歩圏内にあります。海雲台区は釜山でもっとも観光客が集まる沿岸エリアで、韓国を代表するビーチのほか、冬柏島やブルーラインパークの海列車で注目を集める尾浦エリアも含まれています。大阪のあべのハルカスのように座ってゆっくり景色を眺めるタイプの展望台を想像していると、少し印象が異なるかもしれません。ここは展望フロアというよりも、高層に位置するカフェやレストラン、ショップが集まった複合施設に近く、景色はその合間に楽しむ形になります。それを踏まえた上で訪れると、期待と実際のギャップが小さくなるはずです。

釜山エックスザスカイの基本情報(営業時間・料金・アクセス)

項目内容
住所釜山広域市海雲台区タルマジ通り30
営業時間10:00〜21:00(夏季ピーク時は9:30〜21:30に延長)
入場料(現地購入)大人 ₩29,000(約3,053円)· こども(3〜12歳)₩26,000(約2,737円)· シニア(65歳以上)₩26,000(約2,737円)· 36ヶ月未満:無料
オンライン割引大人 ₩23,000(約2,421円)· こども ₩20,800(約2,189円)— 最新の料金と空き状況はこちら
アクセス釜山地下鉄2号線 海雲台駅3番出口から徒歩約20分(1.2km)、タクシーなら約₩5,000(約526円)。中洞駅7番出口から徒歩約15分(800m)、タクシーなら約₩5,000(約526円)
滞在目安約2時間(夕景〜夜景まで見るなら3時間)
駐車場1階インフォメーションデスクで車両登録すると2時間無料(レストラン利用時は3時間無料)

現地の自動発券機やカウンターでも購入できますが、週末や夏場は行列ができることが多いです。オンラインで事前に予約しておくと、約20%安く購入できるだけでなく、チケット列に並ぶ必要もなくなります。予約は即時確定で、バウチャー引き換え前なら無料キャンセルも可能です。いくつかのプラットフォームを比較した中で、こちらのリンクが安定して割引率が高い印象でした。

海雲台LCTランドマークタワーにある釜山エックスザスカイ展望台の入口
釜山エックスザスカイの自動発券機と有人チケットカウンター

100階 — エレベーターを降りた瞬間

釜山エックスザスカイのスカイクルーズエレベーター内部の映像演出

チケットのQRコードをゲートにかざすと、スカイクルーズエレベーターに乗り込みます。壁面全体に海中を浮遊するような映像が投影され、約56秒で100階に到着します。気球に乗って空を飛ぶような演出が続くので、高所が苦手な方でもエレベーター自体は楽しめるはずです。

釜山エックスザスカイ100階のK-popグッズショップ
釜山エックスザスカイで販売されているK-popアイドルグッズとフォトカード

エレベーターを降りて最初に目に入ったのは、K-popゾーンでした。アイドルグッズ、フォトカード、ブランドコラボ商品が棚いっぱいに並んでいて、K-pop好きの方なら窓にたどり着く前に15分は使ってしまうかもしれません。

釜山エックスザスカイ100階の撮影ゾーンから見た海雲台ビーチのパノラマ

K-popコーナーを過ぎると、フロアの目玉である海雲台ビーチのパノラマが広がります。スタッフに写真を撮ってもらえる撮影ゾーンがあり、ここからの角度は他ではなかなか再現できません。訪れた日は夏真っ盛りで、ビーチを埋め尽くすパラソルが小さなドットのように見えていました。ただし、すべて厚いガラス越しの景色なので、反射の影響で写真は実際に目で見るよりもぼんやりと写りがちです。肉眼で見る景色のほうがはるかに鮮明で美しいので、写真を撮りつつも、ぜひ自分の目でじっくり眺める時間も取ってみてください。

釜山エックスザスカイ100階のパノラマ窓前で写真を撮る観光客

ただし、正直に書くと、窓際で景色を眺められるスペースは思ったよりコンパクトです。フロアの大部分はフォトゾーンやショップに割り当てられていて、「座ってゆっくり海を眺める」タイプの場所はこの階にはありません。眺望を楽しむというよりは、写真を撮って次の階に進む流れになります。

反対側に歩くと、冬柏島と尾浦方面の海岸線が見えます。午後は太陽を背にする方角なので、こちらのほうが目にもカメラにも優しいです。尾浦エリアはブルーラインパークの海列車が走るようになってから急速に発展しているので、上から眺めるとその変化がよくわかります。

100階にはショッキングブリッジというガラス床のエリアもあります。足元400mの真下にビーチが見える構造で、スリルはありますが怖すぎない程度で、列も短かったのですぐに体験できました。

そしてひとつ、まったく予想していなかった場所がありました。100階のトイレです。床から天井まで全面ガラス張りの窓があり、手を洗いながら海雲台の海岸線を一望できます。パンフレットにもどこにも書かれていませんが、このフロアで一番記憶に残った瞬間かもしれません。

99階 — 願いの壁と空のレストラン

釜山エックスザスカイ99階に飾られた多国語の願い事カード

階段を一つ降りると、雰囲気が変わります。99階は100階より静かで、落ち着いた空間です。階段のそばには、世界中の観光客が書いた願い事カードがびっしりと壁を埋めていました。韓国語、日本語、英語、タイ語、中国語。海を背景にいくつかを読んでいたら、予定していなかった時間をここで過ごしてしまいました。

このフロアにはSKY 99 GRILL & PASTAという本格的なレストランがあります。窓際の席からの景色は特別なもので、記念日やゆっくりとした食事を楽しみたい方には向いています。プロモーション価格で2名セット(展望台入場券込み)が₩109,000(約11,474円)です。窓際席はすぐに埋まるため、事前予約が安心です。詳細は釜山エックスザスカイのウェブサイトから確認できます。

なお、99階には夜になると照明が落とされるエリアがあります。海雲台ビーチ側は終始明るいのですが、反対のタルマジ丘方面は夕方以降に消灯されていて、暗くなった通路を見て「間違えて入ってしまったのかな」と引き返す観光客の姿を何組か見かけました。タルマジ丘側の景色も昼間は山並みが美しいので、明るい時間帯に見ておくことをおすすめします。

98階 — 一番長くいたフロア

釜山エックスザスカイ98階のジミジプフォトゾーン

98階は3つのフロアの中で一番にぎわっていて、滞在時間も一番長くなりました。プロ仕様の記念写真が撮れるジミジプ、釜山で一番高い場所から手紙を送れるスカイレター、アートショップ、ダルコムコーヒー、女性休憩室などが集まっています。

釜山エックスザスカイ98階のスカイウェーブ大型メディアアート

このフロアの中心にあるのが、スカイウェーブという大型メディアウォールです。海の映像や抽象的なビジュアルがリアルタイムで切り替わり、その背後に本物の海岸線が見えるという構造が独特で、デジタルアートに興味がなくても思わず足を止めてしまいます。

展望台に入場してからの制限時間は設定されていないので、好きなだけ過ごすことができます。真夏の暑い日には、冷房の効いたこのフロアでゆっくりするだけでも十分価値があります。実はこの98階が、座れる場所が一番多いフロアでもあります。カフェのほか、休憩スペースがいくつかあるので、「景色を見ながら少し休みたい」という方はここを拠点にするのがおすすめです。

世界で一番高いスターバックス

釜山エックスザスカイ99階にある世界一高いスターバックスの入口

98階のスカイウェーブの裏側に、目立たない階段があります。この階段を上がった先にあるのが、世界で一番高い場所にあるスターバックス — 海雲台エックスザスカイ店です。フロア案内には「99階」と書かれていますが、99階のエレベーターホールからは行けず、この98階の階段が唯一のアクセスルートです。初めてだと見落としやすいので、スカイウェーブを目印にしてください。

釜山エックスザスカイのスターバックス店内から大きな窓越しに景色を眺める

窓際の席を狙っていたのですが、訪れた時間帯はすでに満席でした。結局、店内の中央付近に座ることになりましたが、窓が大きいおかげで中央からでも十分に外の景色を楽しむことができました。タルマジ丘の山並みが窓いっぱいに広がっていて、コーヒー1杯の時間がとても贅沢に感じられます。

釜山エックスザスカイ99階スターバックスの注文カウンター

この店舗でしか手に入らない限定のタンブラーやマグカップなどのMD商品も販売されています。コーヒーの味自体は他のスターバックスと変わりませんが、地上約400mの高さで飲む一杯は、やはり特別な体験です。座席数は限られているので、窓際を確保したい場合は夕方より前の来店がおすすめです。もしスターバックスが混雑していたら、98階のダルコムコーヒーのほうが空いていることが多いので、そちらも選択肢に入れてみてください。

夜景 — 海雲台側とタルマジ側の明暗

午後4時に入場したのは正解でした。最初の1〜2時間は青い海と晴れた空のもとで鮮やかな景色を楽しめます。そこから少しずつ、光が柔らかくなっていきます。

夕暮れ時の海雲台の景色を撮影する観光客たち(釜山エックスザスカイ内)

初夏の夕方、空はまだ明るさを残しながらも青灰色に変わり、マリンシティのビル群にぽつぽつと灯りが点き始めます。窓際にスマホを構えた観光客が集まってきて、みんな同じものを待っていました — 街が完全に「夜モード」に切り替わる瞬間です。

釜山エックスザスカイ98階から見た海雲台ビーチと広安大橋の夜景

広安大橋が遠くに光り始め、海雲台のネオンが暗い海面に映り込み、海岸線がひとつの光の帯のようになりました。カメラのレンズをガラスに密着させると反射がかなり抑えられます(ここのガラスは清潔で、フレームも細いのでこの方法がよく効きます)。98階のスカイウェーブ付近は周囲の照明が抑えめで、窓の間隔も広いため、夜景撮影に一番向いているポイントです。

海雲台ビーチ側の夜景は文句のつけようがありません。ただし、先ほど書いた通り、反対側のタルマジ丘方面は照明が落とされているエリアがあります。夜景を目的に訪れる方は、海雲台側に集中するのが確実です。

釜山エックスザスカイを訪れるチャンスが一度だけなら、午後4時ごろの入場を強くおすすめします。昼間の海、夕暮れの移り変わり、夜景 — 同じ窓からまったく異なる3つの風景を見ることができます。

お土産と帰る前に知っておきたいこと

釜山エックスザスカイ98階のエックス ザ ギフトお土産ショップ

98階の出口手前に、エックス ザ ギフトというお土産ショップがあります。釜山エックスザスカイのオリジナル商品に加えて、釜山や韓国全体のお土産も幅広く揃っていました。一般的な観光地のお土産ショップとは一線を画すクオリティで、買うかどうかかなり迷いました。ソウルで見かけた商品もいくつかあり、買い逃していた方にとっては最後のチャンスになるかもしれません。

車でのアクセス: ホテル入口(地下1階駐車場 → 専用エレベーターで1階展望台入口へ)またはLCTモール商業駐車場(駐車後LCTモール1階へ → ゲート3番を通り左へ徒歩1分 → 展望台入口)から入場できます。入場前に必ず1階インフォメーションデスクで車両登録を行ってください。展望台入場で2時間無料、レストラン利用で3時間無料になります。

ただし、海雲台は釜山の中でもっとも渋滞が激しいエリアです。地元の方でさえ夏場は車を避けるほどなので、地下鉄2号線の利用をおすすめします。海雲台駅からも中洞駅からも、歩きながらビーチエリアを通過するので、展望台に上がる前のウォーミングアップにもなります。チケットをまだ購入していない方は、こちらからオンライン割引チケットを確認しておくと当日スムーズです。

100階からの景色や各フロアの雰囲気は、こちらの動画でもリアルにまとめています。
(※動画の 7:58〜12:35 の区間がエックスザスカイの紹介パートになっています)

言葉や写真では伝えきれない、刻々と変わる空の色や臨場感をぜひ動画でもチェックしてみてください:

まとめ

正直に言えば、「展望台」という言葉から連想するイメージとは少し異なる場所でした。座ってゆっくり景色を眺められるスペースは限られていて、フロアの多くはショップやフォトゾーンなどの商業施設に充てられています。ハルカスやスカイツリーのような、じっくり景色と向き合う空間を期待していると、戸惑うかもしれません。

けれど、100階の窓越しに見た海の青が、ゆっくりと灰色がかった夕空に変わり、やがて街全体がネオンに包まれていく。あの3時間の景色の移り変わりは、座っていたか立っていたかなど、もうどうでもよくなるくらい、静かに美しい時間でした。

海雲台ビーチから展望台までは徒歩約20分。せっかくこのエリアまで来ているなら、周辺のスポットも組み合わせると一日を無駄なく過ごせます

シーライフ釜山水族館のロゴが映る大型水槽

LCTビルのすぐ近く、海雲台ビーチの真下にはシーライフ釜山水族館があります。自宅で亀を4匹飼っている筆者が、真夏の海雲台で涼を求めて駆け込んだ話はこちらにまとめています。午前中に水族館、午後からエックスザスカイ、という組み合わせがちょうどいいかもしれません。

海雲台ビーチから見たLCTタワーと海の風景

ビーチそのものにも、日本語の情報があまり出回っていない側面があります。パラソルの値段は₩10,000(約1,053円)からで、シャワーはコイン式、そして帰り道にたまたま見つけた噴水ショー。そのあたりの話はこちらに書きました。

2026年広安里Mドローンライトショー(釜山・毎週土曜)

エックスザスカイとはまったく違う海辺の過ごし方を求めるなら、タクシーで約15分の広安里ビーチも選択肢に入ります。砂浜でスポンジ・ボブのイベントに遭遇し、夜空にドローンが飛び、そのまま海辺の映画館で映画を見た夏の一日。その記録はこちらです。

釜山エックスザスカイは、すべてが整った場所ではありませんでした。でも、100階の窓越しに空と海がゆっくり色を変えていくのを眺めていたあの午後の時間は、この旅で一番静かで、一番長く心に残る景色だったように思います。

釜山エックスザスカイに関するよくある質問(FAQ)

釜山エックスザスカイの入場料はいくらですか?

現地窓口での購入価格は、大人₩29,000(約3,053円)、こども(3〜12歳)₩26,000(約2,737円)、シニア(65歳以上)₩26,000(約2,737円)です。36ヶ月未満のお子様は無料で入場できます。オンラインの割引プラットフォームを利用すると、大人₩23,000(約2,421円)、こども₩20,800(約2,189円)と、現地購入より約20%お得に購入できます。最新の割引料金はこちらから確認できます。

釜山エックスザスカイの営業時間は何時から何時までですか?

通常は毎日10:00〜21:00で営業しています。夏季ピーク期間は9:30〜21:30に延長されることがあります。最終入場は閉館の30分前までです。季節によって変動する場合があるため、訪問前にご確認ください。

釜山エックスザスカイのおすすめの訪問時間帯はいつですか?

午後4時ごろの入場がもっとも幅広い景色を楽しめます。昼間の青い海、夕暮れ時の色の移り変わり、そして海雲台の夜景 — 同じ窓から3つのまったく異なる景色を見ることができます。平日の午後は週末に比べて空いているため、エレベーターの待ち時間も短く、窓際のスペースも確保しやすいです。

エックスザスカイのスターバックスは本当に世界一高い場所にあるのですか?

はい。釜山エックスザスカイ内のスターバックスは、海雲台LCTランドマークタワーの99階、地上約400mの高さに位置しており、世界でもっとも高い場所にあるスターバックス店舗として知られています。展望台の入場チケットがないとアクセスできません。座席数が限られているため、窓際席を確保したい場合は夕方より前の来店をおすすめします。

釜山エックスザスカイへのアクセス方法を教えてください。

釜山地下鉄2号線の海雲台駅(3番出口)から海岸方面へ約1.2km歩くと到着します。所要時間は約20分です。駅からタクシーを利用する場合は約₩5,000(約526円)です。同じ路線の中洞駅(7番出口)からは約800m、徒歩約15分です。車でのアクセスも可能ですが、海雲台は釜山でもっとも渋滞が激しいエリアのため、夏場は特に公共交通機関の利用をおすすめします。

釜山エックスザスカイに無料駐車場はありますか?

展望台の入場者は、1階インフォメーションデスクで車両登録を行うと2時間の無料駐車が適用されます。99階レストランを利用する場合は3時間に延長されます。入車はホテル入口(地下1階)またはLCTモール商業駐車場から可能です。展望台に上がる前に必ず1階で登録を済ませてください。後からの申請は受け付けられない場合があります。

釜山エックスザスカイの各階にはどのような施設がありますか?

展望台は3つのフロアで構成されています。100階にはパノラマ展望エリア、ガラス床のショッキングブリッジ、K-popグッズゾーン、撮影ゾーンがあります。99階にはSKY 99 GRILL & PASTAレストラン、世界一高いスターバックス、屋外テラスのスカイガーデンがあります。98階にはスカイウェーブ(大型メディアアート)、ジミジプ(フォトスタジオ)、スカイレター、ダルコムコーヒー、エックス ザ ギフト(お土産ショップ)、アート展示、女性休憩室などがあります。エレベーターでまず100階に上がり、階段で一階ずつ降りながら見学する動線です。

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